2017/07/10

事業活動を支えるもの

 今から40数年前に、C県T市で、日本で初めて当時の日本電信電話公社(現在のNTT)の電話回線を使った有線テレビによる教育放送が行われた事を知る人は少なくなっており、記録もあまり残されていないようです。
そこで、当時の関係者が「T市教育放送センターの記録を残す会」を立ち上げ、設立の趣旨、活動、そして中断、廃止と言う経緯を「T市教育放送センターの真実―インターネット遥かー」と言う冊子をまとめてられました。 
その頃の活動を知るひとりとして、感慨深いものがあり、その活動の中心となっていた知人Ⅿ氏が話していた苦労話を思い出します。 


 さて、ここでは、T市教育放送センター設立そして中断の背景にあったと推測される“ひと・もの・金”について触れてみたいのです。
当時、T市教育放送センターは、最先端を行く教育理論と技術により、T市内小中学校や公民館を有線テレビで結び、今日でいうアクティブラーニングや学校枠を超えた協働学習のためのテレビ教材を制作し放送していたのです。


 しかし、前回の“温故知新“でも書かせて頂きましたが、ただ優れた理論だけでは、この教育放送センターのように、継続することが難しい現実に突き当たってしまうのです。
ひとやモノに恵まれ、最先端の理論と教委や学校関係者の努力、更には学識者、企業関係の支援があっても、その実践活動を支える実施計画や環境整備、技術進歩への対応を推進するためには、国の施策や市の総合計画との関係、特に財政的裏付け等がきちんと行われていなければ、更なる充実や継続は難しいと思うのです。
関係者の血のにじむような努力や協力により実現した日本初の有線テレビによる地域の教育放送が、僅か、数年で中断されたT市教育放送センターの真実は、現在、ICTを活用した教育に取り組む方々にとって、貴重な示唆となっていると思うのです。