2018/04/29

視聴覚教育時報 =新たなシステムで再出発=

 桜前線も遂に北海道まで北上したとメディアが報じていました。
 皆さん、それぞれの立場で活動されている事と思います。
 先日、全視連常任理事会が開かれ、理事会へ提出する事業計画案や収支算案の原案が承認されましたが、内容的にはかなり厳しいものがあるようです。
 そのひとつが、六十数年刊行してきた「視聴覚教育時報」の紙媒体版が財政的理由により4月号を持って廃刊しネット配信に切り替える事が承認されたことでしょうか。
 視聴覚教育時報は、数年前から隔月刊行になりましたが、当時は財政的事情と言うよりIT時代に対応した全視連の広報活動を改善するという意味から、メルマガの配信やホームページの充実、さらにこのブログ等SNSを有効活用した情報発信や交流を行うよう努力してきました。
 しかし、今回はむしろIT時代にフィットする云々よりも、財源不足が深刻な理由となっています。
 その解決策として、視聴覚教育時報とメルマガ等を融合させた新たな情報配信システムの導入が提案されたわけです。
 しかし、メルマガやブログと関わらせて頂いてきたスタッフの一員として、ひとつの不安がよぎるのです。
 それは、紙媒体の視聴覚教育時報ならば、面倒な操作をせず誰でも手に取って読むことができますが、ネットメディアでの情報配信となると、まず見ようと思っても、受信できる環境とそう難しいものではありませんが、簡単な操作技術が求められます。
「今時、そんなことは問題にならないよ!」と、言われる方も多いと思いますが、過去のホームページやブログの閲覧数は極めて低いのです。
 「それは、読みたいという意欲が起きないからだよ、配信側の工夫不足だ!」ともいわれそうですが(力不足を反省!)
 長々と愚痴を書いてしまいましたが、これを機会に送り手として、さらに閲覧しやすい努力と工夫を行っていきたいと思っていますが、関係官庁や加盟団体そして視聴覚教育関係施設及び関係者の皆様のご理解とご協力をお願い致します。
 6月上旬、新たな形で全視連情報やメディア関係情報配信や交流をネットメディアにより開始したいと思っています。宜しく!

2018/03/07

変わるライブラリー


視聴覚ライブラリー総数を統計から見ても、最盛期の半数程度までに減少しており、映画や録画教材貸し出しを行うだけの組織の存在意義が問われているように見えます。
 しかし、それはそれで、地域に大きな影響力を持ちうる文化事業として否定するものではありませんし、逆に映像文化はしっかりと根付いている事を認識した上でコメントすべきでしょう。 しかし、繰り返し述べてきましたが、ICT化した社会の中で、メディア環境は多様化し、“インスタ映え“が流行語になったように、今では、誰でも写真や動画を見聞きするだけでなく、撮り創り送り交流する事が日常化している事はご存じのとおりです。
 
当然の事ですが、そこには世代や生活環境によって、見聞きすることも、ましてや創ることなどと縁遠い方々との格差を生み出し、弱みに付け込んだ、情報犯罪の多発など情報リテラシーの脆弱さが問題になっているのも現実でしょう。
 アクティブラーニングと言われますが、今日の学校は無論のこと一般社会も、受身の学び時代ではないと思うのです。 各地で、積極的に活躍しているのは、自らが社会問題や学習課題等に主体的に取り組む、学びのサークルやボランティアグループ等であることに注目したいのです。
 
これからのメディアは、むしろそれらのグループや団体等の主体的活動により、“学び・創り・送り・使う”ことになるのではないでしょうか。
 視聴覚ライブラリーも、そんな市民メディア活動支援の機能をメインに考えるべき時代に入っていると思うのです。 各地方の自作視聴覚コンクール等を見ても、学校が自作教材の大半をしめていた時代から、個人や地域の同好会やグループ等の作品が多くなっているようです。
 
また、ICT関係の技術講習などもNPOやボランティアグループが主催して成果を上げているケースも多くみられます。 社会教育施設のみならず広い意味での生涯学習として、高齢者施設や保育関係施設、あるいは介護施設等々でのメディアを使った活動を行うボランティアも増えています。
 
視聴覚ライブラリーを唯の“映画や録画教材の貸し出し機関”から、ICTを駆使し、メディアを学び・創り・送り・使うための学習機会の共有、技術支援、機器及び環境提供をサポートする地域メディアセンターとしての発想に転換すべき時期に来ているようにも思うのです。

2018/03/04

上映会へ潜入!


 テレビのバライテー番組のキャッチコピーの様なテーマで恐縮ですが、先月、知人の紹介で、ある町の公民館が主催する「映画上映会」を見て来ました。
“もう、映画の時代ではない“などと、言われますが、本当に地域の人達は映画を見ないのか?と言う疑問を自分の目で確かめたくて出かけたのです。
少し、時間に遅れて公民館の1階ホールに行くと、DVDによるドキュメンタリー映画の上映会は始まっており、入り口からそっと覗くと会場は満席でした。

後で、参加者の名簿を盗み見したら、100人近くの方々が上映会に来ている事がわかました。

紹介してくれた友人は、上映係としてプロジェクターの操作を担当していました。
   プロジェクターの光を透かして見ると、中年から高齢の男性そして女性
の姿が目に入り
ます。
この上映会は年間、「子ども上映会」と大人を対象の「上映会」を隔月に開催しているそうで、来場される方々は、地域内に住む幼児やその父母の方々、公民館で他の講座や集まりに参加している方、他の生涯学習施設に学んでいて、チラシやポスターを見てやっきたという方々、さらにボランティアをされている方々と同じ集落の方々等々でした。
ここまで、聞いてみて、上映会が成功している大切なポイントは”地域の人間関係“だという事に気付きました。
 高齢化社会や過疎化云々と誰もが言います。
しかし、現実そこに住む方々は、毎日の暮らしの中で、他の人々との交流機会を求め、共に学び、一緒に楽しんでいるのです。
つまり、この上映会ボランティアの方々は、理屈ではなく、公民館主催の上映会を通し 結果的には“地域の活性化“に努めているという事になる訳です。
 ”理屈ではなく”と書いたのは、ボランティアの方々に聞くと、“地域の活性化”のために努力しているなどと言う方は居ませんでした。
 “いや、私達も上映会をする事を楽しんでいるんですよ“と言う答えが返ってきました。
上映会が終わった後、映画を見られたある高齢者の方に感想をお聞きしたら、”今日の映画よかったよ、見終わって楽しかったなあと思うような映画がいいね、悲しい話や辛い話の映画は見たくないね””それにさあ、映画を見て、みんなでお喋りしたり、笑ったりしているのが楽しいんだよ”とも言っていました。

2018/01/15

検討!WEBサイト


 各地から豪雪の情報が入ってきます。記録的な寒さが報道されていますが、みなさん如何お過ごしですか?
 さて、本論ですが、視聴覚センター・ライブラリーの機能的特徴は、一口に言ってしまえば、エリア内の生涯学習や学校教育等におけるメディア利用をサポート或いはリードする事だと思うのです。
  ICT化が進みメディアの多様化が定着している今日、視聴覚センター・ライブラリーの機能改善を図ることが当面する課題でしょう。
 しかし、ただ声高らかに叫ぶばかりではなく、着実に体質改善という階段を一歩一歩登ってゆく事が必要だと思います。
  その階段の第一段として、インターネットを活用した情報提供や交流機会の整備があり、すでに実施している所が多くあります。
  29年度調査(つまり28年度実績)によれば視聴覚センター・ライブラリー552個所のうち、WEBサイトを開設している所は255か所となっています。 
 都道府県別に見てみますと、神奈川県33視聴覚センター・ライブラリー中28か所がWEBサイトを開設しており、続いて千葉、愛知、北海道等が比較的多く開設しているようです。

 視聴覚センター・ライブラリー設置数の比較的少ない県でも、島根、宮崎、秋田、新潟県等は開設の割合が高くなっています。
 逆に、少し寂しいですが、開設数1~2施設という県が5県あります。
しかし、より多くの視聴覚センター・ライブラリーがWEBサイトを開設し、機能の利便性を高めて頂きたいことは言うまでもありませんが、大切な事はそのWEBサイトの質と言うか内容が、ユーザーに本当に役立つものであって欲しいという事です。
仕事柄、それぞれのWEBサイトをいつも拝見しているのですが、下世話な言い方ですが、それこそピンからキリまであるようです。市町村や教育委員会、図書館等のWEBサイトの片隅の1ページに映画やDVD教材貸出について情報発信しているだけのライブラリーから、地域の自作教材をアーカイブ化して、アクセスすればいつでも利用できるシステムや、ネットによる研修講習、SNSを利用しての教材提供、ユーザーの意見感想から、担当者とのコミュニケーションまで、文字り地域のメディアセンターとして機能しようと努力している姿も多々あります。
 みなさんのご努力と活躍を期待しています。

2017/12/25

自学自習のシステム化

 例年(一財)日本視聴覚教育協会が実施している調査結果を取りまとめた「視聴覚センター・ライブラリー一覧」が、各都道府県や団体等に届けられたようですので、すでにご覧になっている方も多いかと思っています。
 
ざっと眺めてみますと“漸減傾向“と云う流れは変わらないようですが、詳細に見ると、新たな課題も見え隠れしているようです。
 
メディア環境が変化してゆく中で、視聴覚センター・ライブラリー担当者の実態はとなると、専任職員数はここ3年間で凡そ3分の2まで減少しているようです。 
 前にも書きましたが、よく”ひと・もの・かね”と言われるように、仕事を進める中核となるのは“ひと”つまり担当者ですから、専任職員減少という状況はこれからの視聴覚センター・ライブラリーの在り方に大きな影響を及ぼすような気がします。
 
 しかし、専任・兼務等は別として、教育メディアや視聴覚教育関係施設(視聴覚センター・ライブラリー)について知識を得、経験を積むことにより、担当者として充実した仕事ができるようになるのですが、“配置換え“と云う現実が待っており、新たに担当となった方はまた一から出直しという事になりかねないのは承知の事と思います。
 
 筆者も経験済みですが、前任者の仕事をそのまま踏襲する現実も少なくはありません。

 しかし、考えると、今までの在り方を基盤に、さらに担当者自らが考え、関係される方々と相談し協力を得て前向きに改善を加えてゆくことが必要ではないでしょうか。 
  そのためには、新たに担当者となられた方々が、教育メディアや視聴覚教育関係施設について、研修
・学習する機会が必要でしょう。
  いくつかの視聴覚センター・ライブラリーで、指導者講座(担当者講座)等を定期的に開講している所もありますが、そう多くはなく全体的に見ると研修・学習の機会は希薄だとも言えそうです。
  このような現実を改善するためには、例えば、全視連ホームページに、教育メディアや視聴覚センター・ライブラリーに関する学習資料を提示していつでも学べるシステムを用意するとか、リアルタイムは難しいかもしれませんがテレビ会議等を活用した”ネット研修会”なども工夫の一つではないでしょうか。
 つまり、わが身を責める事になりますが、自学自習云々と理屈ばかりではなく具体的な研修システムの構築について考えなくてはいけないと思うのです。


 今年も残り僅か、みなさん!どうぞよいお年をお迎えください。

2017/11/09

思いの伝わる自作視聴覚教材


 過日、霞が関ビルで開催された(一財)日本視聴覚教育協会主催の「優秀映像教材選奨・教育映像祭」で、本年度の自作視聴覚教材コンクール入賞作品発表会が行われ、その際、“顔が見える作品”と言うコメントをした時の話です。
 どなたも感じられること事かも知れませんが、入賞された自作視聴覚教材を拝見していると、制作された方々の姿がイメージできるような素晴らしい作品が多いような気がするのです。                                   
 過日の「優秀映像教材選奨・教育映像祭」発表会で入賞自作視聴覚教材を拝見し、制作された方々ともお会いしてみて、その思いを一層強く感じました。        
 優れた自作視聴覚教材を見ると、ビデオ教材であれ紙芝居であれ、制作者は教材を作るにあたり自分なりに考え伝えたい思いがあるのは当然ですが、その思いを表現するために一生懸命工夫し頑張っている姿がイメージ出来るのですよ、と言いたかったのです。            
 無論、視聴覚教材づくりに込めた思い(つまり制作の意図)は、非常に大切な事ですが、それを視聴覚教材として創る(表現)時、その思いが見る側(利用対象者)に伝わるかどうか?という事はもっと大事だと思うのです。              
 どんなに素敵な美しいビデオ教材や紙芝居でも伝えたい思いが、伝わらない“ひとりよがりの視聴覚教材”では何の意味もないものになってしまうと思うのです。
 私事で恐縮ですが、
昔、何の取柄もない一介の若輩教師だった筆者も、テレビ教材の企画制作担当として、自分達だけが納得して、ひとりよがりな教材作りを繰り返していたのを思い出し“後悔と反省の念“で一杯になります。
 
故高桑康雄先生にその話をした時、“その時はそれなりに一生懸命だったんですからー”と、慰めて頂いたのを思い出します。
 
自作視聴覚教材にかけた創る側の思い(制作意図やねらい)が見る側にしっかりと伝わるような努力や工夫(表現等)が大切ですよという事をお伝えたしたかったのです。              
 また、来年度も素晴らしい自作視聴覚教材にお目にかかれる事を楽しみにしています。



2017/10/18

教育メディアと学習機会


 来週は、いよいよ合同全国大会が仙台市で開催されます。
全視連関係は、1日目は施設見学と意見交換会そして理事会、2日目にワークショップセミナー「視聴覚ライブラリーが取り組むアクティブな環境づくり」と実践発表「教育メディア利用の現状と課題」が行われますので、多くの方々に参加頂ければと思っています。
 
と、ここまで書いて、ふと、現在まで各地で行われている教育メディア関係の研究会や学会の事が頭に浮かんできました。
筆者の知る限り、多くの学会や研究会で、極めて優れた研究成果が報告され、実践授業や研究発表が行われています。
 
しかし、毒舌をお許し頂けるならば、情報不足かも知れませんが、その内容を見聞きする度に、社会教育におけるメディア利用に関した内容はあまり取り上げられていないように見えるのです。
むろん、社会教育関係団体や学会の研究会等では、社会教育に関する優れた研究が行われている事は言うまでもありませんが、こと教育メディア利用の取り組みとなるとやはり薄さを感じるのです。
 むろん、それぞれの研究会や学会の趣旨や対象そして目的もあると思いますが、AI利用が進展する今日の生涯学習社会故、社会教育におけるメディア利用について積極的に取り上げて議論する機会も欲しいと思うのです。
例えば、最近SNS等を利用したフェィクニュースやコミュニケーショントラブルなどがクローズアップされおり、学校での情報リテラシー教育が必要視されています。
確かに、ネット社会の将来を見通した時、学校における情報リテラシー教育は不可欠だと思います。
 しかし、今、このネット社会で生活し仕事をしている地域の方々こそ、ネットコミュニケーションのあり方や定かでない情報を見分ける力等を身に着ける事が不可欠な状況にあると思うのです。
 では、その地域の方々が、情報リテラシーについて学ぶ機会はどこに用意されているのでしょうか?